本記事では、肝斑の原因、種類、対策と治療方法を紹介しています。
「シミ」や「肝斑」に悩まされている方は少なくないでしょう。シミと肝斑は見た目が似ているため、どちらが肝斑でどちらがシミなのかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では肝斑とシミの違いをはじめ肝斑におすすめの治療方法を解説しています。「肝斑を薄くしたい!」その思いを実現したい方は是非参考にしてみてください。
肝斑とは
肝斑はシミの一種で、薄茶色で両頬のあたりや額、口元周辺などの左右対称にできるのが特徴です。しかし、そばかすや高齢者特有の色素斑と似ているため、見た目から肝斑を判断することは難しいです。
肝斑は女性にできやすい傾向にあります。特に30代~50代にできやすく、30~59歳の女性の多くが肝斑と思われる症状があるという結果が出ています。
2015年インターネット調査:20~59歳女性
一方で60代以降では発症しにくく、その年代になると肝斑やシミが薄くなり消えたりすることもあるようです。
肝斑の原因
肝斑は一度できると治りにくく、頑固という特徴があります。どうして肝斑はできてしまうのでしょうか。こちらの項目では、肝斑ができる原因を解説しています。
ホルモンバランスの乱れ
肝斑は女性ホルモンと関係しているため、更年期にさしかかってホルモンバランスが崩れがちな30代後半~50歳代の女性にできやすい傾向にあります。
加えて、妊娠中や経口避妊薬の使用によってホルモンバランスが変化したときも発生しやすくなります。
ストレス
皮膚の表皮細胞の中には、シミの元となるメラニンを作るメラノサイトという細胞があります。メラノサイトは、神経に由来していると言われており、ストレスが肝斑へ影響を与える可能性も考えられます。
ブラジルでは、肝斑の原因として「ストレス」が7%を占めており、ストレスにより悪性黒色腫症になった事例も過去には報告されています。(※)
紫外線
紫外線はメラニン色素の発生を活発にする作用があります。その作用によってシミができやすくなり、悪化すると肝斑へと変化していきます。
肝斑の種類
肝斑とひとくちに言ってもその種類はさまざまです。あなたの肝斑はどの種類にあてはまるでしょうか。こちらの項目でチェックしてみましょう。
ぼんやり広がる蝶々タイプ
目周辺を避け、頬骨から下にかけて両側にぼんやりと広がったタイプです。
面積が広く、顔全体がくすんだ印象になることも少なくありません。日光黒子(老人性色素斑)と重なることで薄く広がる場合もあります。
頬骨に沿って筆でなぞったようなタイプ
頬骨に沿って、左右対称に筆で描いたようなタイプです。頬には、別の種類のシミが広がっているケースもあります。
目じりの下に小さく広がったタイプ
目じりの下に小さく広がっているタイプです。頬骨から目じりの下あたりに、左右対称に広がっているのが特徴です。通称「チビ肝斑」と呼ばれています。
大きさや左右で位置が違うタイプ
肝斑の大きさや形、位置が異なるタイプです。左右で大きさが違ったり、片方だけに出現するなどのケースもあります。
額や口元にできるタイプ
両頬に左右対称に広がる肝斑に加えて、口元や額に広がるタイプです。
シミと肝斑の違い
肝斑はシミのひとつとされています。しかし、肝斑はシミの中でも少々厄介な存在です。
肝斑を「シミ」とひとくくりにして対処を行うと、さらに症状を悪くさせてしまうことも考えられます。そこで、こちらではシミと肝斑の違いや見分け方について解説していきます。
シミと肝斑の違い
シミは紫外線が影響で発症します。紫外線を浴びた部分は、時間の経過とともに茶色くなるのが特徴です。40歳ごろから頻繁に見られるようになります。
肝斑は30代以降の女性に見られる症状です。閉経を機に肝斑は薄くなり、消えることもあります。そのため、肝斑は女性ホルモンの分泌が関係していると考えられます。
シミと肝斑の見分け方
シミと肝斑は見た目が似ています。しかし、よくよく見てみると少しだけ異なる部分があります。
〈シミ〉
シミは、薄茶色の円形もしくは楕円形の色素沈着です。
〈肝斑〉
シミは、薄茶色の円形もしくは楕円形の色素沈着です。
肝斑は、薄茶色で複雑な形をしています。頬や口元、おでこに左右対称でできるのが見た目の特徴です。
炎症後色素沈着との見間違いに注意!
肝斑と似たような見た目をしているのは、シミだけではありません。「炎症後色素沈着」も一見、同じように見える場合があります。
〈炎症後色素沈着〉
炎症後色素沈着は、炎症を引き金に肌内部にメラニンが蓄積された状態です。ニキビや傷、虫刺されなどの炎症が起きることで肌は新しい細胞を生成し、炎症によるダメージを回復しようとします。
その際にメラノサイトが刺激を受け、メラニンを過剰に生成してしまいます。通常メラニンは肌のターンオーバーによって肌の外へと排出されます。
しかし、多量のメラニンは排出できずに肌の内部へと蓄積します。よって、炎症後色素沈着として茶色いシミが発生します。
肝斑を消すことはできるの?
肝斑は一度できると顔全体がくすんだように見えがちです。メイク時はコンシーラーでカバーできても、すっぴんの状態になったときにはどこか不健康そうに見られてしまうことも少なくないでしょう。
肝斑は、美容クリニックの治療で消すことが可能です。美容クリニックで行う主な肝斑の治療方法はこの通りです。
- レーザートーニング
- ピーリング
- ヤグレーザー
- イオン導入(ビタミンC)
- フォトフェイシャル
美白化粧水などを使用し、肝斑を薄くしようと考える方もいるかもしれません。しかし、肝斑はシミや炎症後色素沈着などと見た目が似ているため、間違ったケアを行うとかえって悪化させてしまう可能性があります。
そのため、自己流でのケアは行わないのが無難です。肝斑を消したいという方はまず美容クリニックへ相談してみましょう。
肝斑を防ぐ対策方法
肝斑を予防、もしくはできてしまった肝斑を悪化させないためには、以下のことに注意しましょう。
ストレスをためない
ストレス状態が続くとホルモンバランスが乱れやすくなります。肝斑は女性ホルモンと関係していると考えられているため、ストレスによりホルモンバランスが崩れることで肝斑ができやすくなります。
ストレスフリーという生活は難しいかもしれませんが、極力はストレスをため込まないように上手にストレス発散をしましょう。
紫外線対策を行う
紫外線は女性の肌の天敵です。肝斑やシミ、肌トラブルを未然に防ぐためには紫外線対策が欠かせません。
紫外線は季節問わずに降り注ぐため日ごろから日焼け止めクリームを塗ったり、帽子や日傘を利用するなど紫外線対策を意識しましょう。
肝斑ができやすい頬骨周辺は日焼け止めを重ね塗りするのがおすすめです。
肌に刺激を与えない
肌への刺激も肝斑の原因のひとつに挙げられます。洗顔、スキンケア、メイク、マッサージを行う際は肌をこすりすぎないように注意しましょう。
洗顔時には洗顔料をきちんと泡立てて泡で顔を洗うことを意識しましょう。スキンケア時には、化粧水や乳液が少量だと肌への摩擦が大きくなります。
パッケージに記載されている規定の量を使用しましょう。
メイク時は、ファンデーションのパフやスポンジでゴシゴシ塗るのは肌への負担となります。肌の上を滑らせるように塗るのがおすすめです。肌に触れる際は刺激や負担などを意識して、優しく触れるようにしましょう。
生活習慣を見直す
肝斑は生活習慣の乱れも関係しています。
睡眠不足、血行不良、栄養不足、大量の飲酒や喫煙などが続くと、ホルモンバランスが崩れやすくなります。
ホルモンバランスが崩れると肝斑ができやすくなるため、生活習慣を見直しホルモンバランスを整えることが重要です。
肝斑の改善にはトラネキサム酸内服薬が効く?
トラネキサム酸は、色素沈着抑制効果を持つ内服薬で肝斑の薬としての効果が認められています。トラネキサム酸は、もともと抗炎症薬や止血薬として医療現場で使用されていた薬です。
蕁麻疹の治療薬として処方したところ肝斑の改善にも効果があることが発見されたため、肝斑の治療薬として使用されるようになりました。
トラネキサム酸はメラニンを生成するメラノサイトに作用し、色素沈着抑制効果で肝斑の症状を和らげる効果が期待できます。
内服薬なので、血流にのって皮膚の隅々まで有効成分を届けることができます。肝斑の症状によっては、ビタミンCやハイドロキノンなどの美白外用剤を組み合わせるケースがあります。
肝斑の効果的な治療法
こちらの項目では、肝斑の治療方法を具体的に解説します。
レーザートーニング
レーザートーニングは、肝斑を含む色素系疾患のための治療機器です。従来レーザーは肝斑の治療を禁忌としていました。しかし、従来レーザーよりも弱いパワーを照射することで肝斑の治療を実現しています。
「弱いパワーのレーザーで肝斑が消えるの?」と疑問に思う方もいることでしょう。肝斑は、強いパワーの照射と相性が良くありません。むしろ、弱いパワーのレーザーを照射する方がメラニンの排出を促進させる効果を期待できます。
レーザートーニングを照射することで肌の中に蓄積したメラニンに緩やかに作用し、肝斑を徐々に薄くします。回数を重ねることでメラニンの量が減少し、キレイな肌へと整えてくれます。
レーザートーニングは肝斑への効果だけではなく、シミ、ニキビ跡、そばかすなどの色素沈着への効果を期待できます。さらに、くすみや毛穴開きにも効果を発揮し、ハリのある肌を目指すことができます。
ピーリング
ピーリングは、肌に化学薬品を塗布し肌を剥離させる治療方法です。肌を剥離させることでターンオーバーが促進され、メラニンが肌の上に上がってくる効果を期待できます。
内服薬や外服薬を組み合わせた治療を行うケースもあり、肝斑治療でピーリングを行う場合はケミカルピーリングが最適です。
ピーリングは効果を実感するまでに時間を必要とする場合もあります。
QスイッチYAGレーザー
532nmと1064nmの2つの波長を持つレーザーでダウンタイムがありません。肝斑に余計な刺激を与えることなく蓄積したメラニンを減らすことができます。
イオン導入(ビタミンC)
イオン導入は電気の力を活用し、化粧水の成分を肌に浸透させるスキンケアの手法です。肌を活性化させるフォトフェイシャルなどの治療と相性が良く、ワンランク上の美肌を実感できます。
痛みもなく回数を重ねるごとに効果を実感できます。
イオン導入にビタミンCを組み合わせることで肝斑やシミなどの色素沈着系疾患に効果を得られます。またビタミンCには、皮脂分泌抑制作用、活性酸素の除去、コラーゲン生成促進作用の効果も期待できます。
フォトフェイシャル
フォトフェイシャルは、治療中の痛みやダウンタイムが少ないのが特徴で、複数の肌トラブルを同時に治療することができます。
肌トラブルの原因となるターゲットに当たると光が熱に変化し、ターゲットへダメージを与えることができます。光はターゲットのみに反応する仕組みのため、肌を傷つけることなく肌トラブルの部分だけにダメージを与えることができます。
また、フォトフェイシャルの光はメラニンの生成を抑制する効果の期待ができ、回数を重ねることで徐々に肝斑を薄くすることができます。
肝斑の治療でおすすめのクリニック
肝斑の治療でおすすめのクリニックを紹介します。
湘南美容外科は、全国に多くのクリニックを展開している大手クリニックです。最善の医療を常に探求し、適正価格で治療を受けられるのも湘南美容外科クリニックの特徴です。
湘南美容外科で提供している肝斑の治療方法は以下の通りです。
【レーザートーニング】
湘南美容外科のレーザートーニングは、最新のトップハット型レーザーを使用しています。肝斑だけではなく肌の若返りにも効果的です。
ダウンタイムがなく幅広いニーズの治療が受けられます。1064nmの波長を利用し、肝斑周囲の組織にダメージを与えず肌全体の色調を改善しながら肝斑の治療を行えます。
【ケミカルピーリング】
湘南美容外科のケミカルピーリングはサリチル酸マクロゴールを使用しています。
サリチル酸マクロゴールは角質層のみに反応し、角質層以外の細胞を傷つけることがありません。安全性が高く、肌のシミ、くすみ、ニキビ跡などに効果を実感できます。
【イオン導入】
湘南美容外科のイオン導入は、微弱な電流を流しバリア機能を一時的にやわらげ、肌の最奥まで有効成分を届けることができます。肝斑の治療に効果的なトラネキサム酸も導入しているため効果的に治療を受けられます。
湘南美容外科クリニックの肝斑治療は、さまざまな治療を組み合わせて受けることも可能です。組み合わせて治療を受けることで、いち早く効果を実感できることでしょう。
自分自身に最適な治療方法を知りたい場合は「あなたにおすすめの治療」でチェックしてみてください。
(1※) 2018年度 「総来院数に占める2回目以降の来院人数」
(2※) 2021年3月28日時点、日本・海外109院
エトワールレジーナクリニックは女性のための美容クリニックです。完全予約制&ラグジュアリー空間で治療を受けられるのが魅力とされています。
エトワールレジーナクリニックでは肝斑に最適な治療方法を2つ用意しています。詳しい内容は以下の通りです。
【プラズマ】
プラズマは高周波フェイシャルのことです。高周波フェイシャルを肌に当てることで細胞膜に隙間が空き、美容成分が浸透しやすくなります。
その結果、肝斑、ニキビ、毛穴などにアプローチすることが可能です。治療後、発赤、熱感、乾燥などが起きる場合があります。ダウンタイムが気になる方は医師へ相談しましょう。
【ピコトーニング】
ピコトーニングは、低出力のレーザーを照射しメラニンの破壊効果や毛穴の引き締め効果を得られる治療方法です。肝斑やシミ、毛穴開きに効果を得られます。
さらに、美白効果やスキントーンアップも期待できるため、肌全体がきめ細かく整います。ピコトーニングは、周囲にダメージを与えることなくシミ・そばかす・肝斑のもとを撃退できます。
赤坂メディカルMクリニックは、赤坂駅1出口より徒歩2分の好アクセスな場所に立地しています。通いやすい低価格と安心のドクターサポート付きが特徴的なクリニックです。
赤坂メディカルMクリニックの肝斑治療は以下の通りです。
【レーザートーニング】
赤坂メディカルMクリニックは、最新のトップハット型を採用しています。トップハット型は、レーザーを均一に照射でき肌に過度な負担をかけることなく肝斑の治療を受けられます。
レーザートーニングのレーザーはメラニンに強く反応するため、シミ、そばかす、くすみなどの治療も可能です。
メラニンを破壊し排出することで美白効果も得られます。
治療間隔は1週~2週間毎を推奨しています。痛みが気になる場合は表皮麻酔を受けられるためその点も安心です。(※)
【イオン導入】
赤坂メディカルMクリニックは、高濃度ビタミンCと酵母由来アミノ酸を組み合わせたイオン導入を行っています。有効成分の上に海藻パックを塗り電流を流すことで、有効成分を肌に浸透させます。
イオン導入は、レーザートーニングのオプションとして受けるのがおすすめです。
〈イオン導入の料金〉
イオン導入(酵母由来アミノ酸) 全顔 1回11,000円(税込)
赤坂メディカルMクリニックは年末年始以外は年中無休で営業しており、土日祝日も18時まで診療を行っています。
聖心美容クリニックは、「とことん真面目に、美容医療」をモットーにしている美容クリニックです。1人ひとりの人生に寄り添うクリニックを目指し日々進化を続けています。
聖心美容クリニックの肝斑治療は以下の通りです。
【ポテンツァ】
ポテンツァは最新の総合美容マシンです。独自技術によって肝斑を始めニキビ跡、シワなどさまざまな肌悩みに対応しています。
ポテンツァは、真皮層にラジオ波の熱刺激を与えるイントラセル機能を搭載しています。ラジオ波の直後に薬剤を均等に浸透させ治癒効果を高めます。
従来の肝斑治療は、効果があっても治療時の「痛み」がデメリットとされていましたが、ポテンツァは照射技術を改善したことで痛みを軽減させることに成功しています。
さらに、独自技術により肌質にかかわらず安全な治療を受けることができ、薬剤導入も可能なため組み合わせの治療が行えます。聖心美容クリニックでは、肌悩みに合わせた薬剤を豊富に用意している点も嬉しいポイントです。
【ピコレーザー】
聖心美容クリニックでは最新の第二世代型ピコ秒レーザーを導入しています。532nm・694nm・1064nmの3波長を組み合わせた治療が行えます。
そのため、肝斑の症状に合わせた治療を効率的に受けることができ、若返り効果も期待できます。
第二世代型ピコ秒レーザーはメラニンを微粒子サイズに砕くことができるため、従来のレーザー治療より色素沈着のリスクを軽減しています。
聖心美容クリニックでは、各種機器や塗り薬などを組み合わせて治療を受けることができるため肝斑の治療も効率的に進めることができます。
新宿美容外科クリニックは、美容医療とリラクゼーションを組み合わせた「新感覚クリニック」です。高い技術で1人ひとりが満足できる治療を目指しています。
新宿美容外科クリニックは、肝斑の治療にレーザートーニングを行っています。「スペクトラVRMⅢ」を導入し、532nm、1064nm、2つの波長で肝斑へアプローチします。
肝斑は、種類によっては紫外線の影響を強く受けている場合があるため、従来のレーザー治療は困難とされていました。
しかし、スペクトラVRMⅢは肝斑の治療を安全に受けられ肌に負担をかけることなく治療を受けられます。
スペクトラVRMⅢは、肝斑以外にも肌全体のくすみやシミ、毛穴開きの改善にも効果的です。治療を受けることで、顔全体のトーンが明るくなり、白く透き通った肌へと整えることができます。
新宿美容外科クリニックは使用する薬剤の品質管理や衛生面を徹底し、医療機器を定期的にメンテナンスして高品質の美容医療を提供しています。
さいごに
本記事では、肝斑の原因、種類、対策と治療方法を解説しました。最後にもう一度、シミと肝斑の違いについてまとめてみましょう。
肝斑はシミの一種です。ホルモンバランスの乱れやストレス、摩擦が原因で発症し、シミと異なり紫外線に当たらずとも発症する可能性があります。
シミは長年紫外線を浴び続けることで肌がダメージを受け発症します。
シミの中でも肝斑は治療や対策が難しく、悪化すると肌全体がぼんやりとしたようになりますしかし、本記事で紹介したような治療を受けることで、肝斑を薄くすることができます。
肝斑の症状に困っている方は美容クリニックでの治療も候補に自分自身に合った対策をしてみてはいかがでしょうか。